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カテゴリー: TAX

  • ベンチャー企業投資を促進?!オープンイノベーション促進税制とは?

    ベンチャー企業投資を促進?!オープンイノベーション促進税制とは?

    令和二年度税制改正の大綱に掲載された、オープンイノベーションに関わる措置について確認します。

    ▷オープンイノベーションに係る措置
    令和2年度税制改正の大綱の概要(PDF)※財務省HPより抜粋
    ・事業会社から一定のベンチャー企業に対する出資について、その 25%相当額の所得控除ができる措置を創設する。その際、一定期間(5年)内に、出資した株式を売却等した場合には、対応する部分の金額を益金に算入する仕組みとする。

    近年、中小企業が自社で不足するリソースをベンチャー企業の革新的な技術で補うケースが増加しています。
    投資を検討する中小企業にとって、ベンチャー企業とのオープンイノベーションは重要なテーマとなっています。

    今回の令和二年度税制大綱で新設された、オープンイノベーション促進税制は、イノベーションの担い手となるスタートアップ企業の成長を支えるための優遇税制です。新たな資金供給を促進し、国内の事業会社やコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)から、創業10年未満で未上場のベンチャー企業に対する1億円以上もしくは、中小企業は1,000万円以上の出資について、25%の所得控除が適用されます。

    出資企業と出資金額

    出資企業は、国内事業会社もしくは国内コーポレートベンチャーキャピタル(事業会社またはその子会社が運営し、持分の過半数以上を所有するファンド等)で、出資金額は1件当たり1億円以上の大規模出資、もしくは中小企業からの1000万円以上の出資金額となります。(海外ベンチャー企業への出資の場合は5億円以上)

    オープンイノベーション促進税制のルール

    発行株式の取得は対象外で、株主間の株式売買ではなく、ベンチャー企業に新たに資金が供給される必要があります。また、一定の控除条件と5年間の株式保有期間が定められています。

    出資を受けるベンチャー企業の条件とは

    出資を受けるベンチャー企業は、新規性と成長性の見込める設立10年未満の未上場の企業である事が条件です。出資を行う企業や他のグループ会社の傘下に属していない事も条件です。

    出資を行う企業のルール

    出資額の25%相当額の所得控除が可能で、5年以内に、出資した株式を譲渡した場合や配当を受け取った場合には、対応する部分の金額を益金に算入する必要があります。
    また事業者は、経済産業省に対して1年間の出資案件に関して「各出資が事業会社、ベンチャー企業双方の事業革新に有効であり、制度を濫用するものでないこと」を決算期にまとめて報告する必要があります。(事前認定はなし。)

    令和二年度税制改正の大綱より
    オープンイノベーションに係る措置の創設

    青色申告書を提出する法人で特定事業活動を行うもの(以下「対象法人」という)が、令和2年4月1日から令和4年3月31日までの間に特定株式を取得し、かつ、これをその取得した日を含む事業年度末まで有している場合において、その特定株式の取得価額の25%以下の金額を特別勘定の金額として経理したときは、その事業年度の所得の金額を上限に、その経理した金額の合計額を損金算入できることとする。
    この特別勘定の金額は、特定株式の譲渡その他の取崩し事由に該当することとなった場合には、その事由に応じた金額を取り崩して、益金算入する。ただし、その特定株式の取得から5年を経過した場合は、この限りでない。

    ※この記事は税制大綱の内容であり、国会を通過するまでは正式な確定事項ではありませんのでご留意ください。

    記事による意思決定は、様々な判断材料に基づいて行う必要があります。記事の内容を実行される場合には、専門科等に個別具体的にご相談の上、意思決定ください。本記事をそのまま実行されたことに伴い、直接・間接的な損害を蒙られたとしても、一切の責任は負いかねます。


  • 令和2年度 税制改正大綱の概要

    令和2年度 税制改正大綱の概要

    令和2年度税制改正の大綱の概要(PDF)
    (令和元年 12 月 20 日 閣議決定) ※財務省HPより

    個人所得課税

    ▷NISA 制度の見直し・延長
    ・つみたて NISA を5年延長。(2023 年まで 20 年の積立期間を確保)
    ・一般 NISA については、二階建ての制度に見直した上で、5年延長。
    ・ジュニア NISA については、延長せずに 2023 年末で終了。

    ▷エンジェル税制の見直し
    ・法定の項目に拠らず「成長性」を確認し、都道府県に代わってエンジェル税制 対象企業の証明を行える者に、認定クラウドファンディング業者を追加。
    ・投資額を総所得金額から控除する優遇措置の対象に、設立後3年以上5年未満 で一定の試験研究を行っているベンチャー企業を追加。

    ▷低未利用地の活用促進
    ・保有期間5年超、上物を含めて譲渡価格 500 万円以下等の要件を満たす低未利 用地の譲渡所得に 100 万円の特別控除を創設。

    ▷国立大学法人等に対する個人寄附の促進
    ・国立大学法人等への個人寄附について、その寄附収入がイノベーティブな研究 に挑戦する若手研究者への研究費助成事業等に充てられる場合には、税額控除 を選択できることとする。

    ▷未婚のひとり親に対する税制上の措置及び寡婦(夫)控除の見直し
    ・未婚のひとり親に寡婦(夫)控除を適用する。

    ▷国外居住親族に係る扶養控除等の見直し
    ・令和5年分以後の所得税につき、留学生や障害者、送金関係書類に おいて 38 万円以上の送金等が確認できる者を除く 30 歳以上 70 歳未満の成人に ついて、扶養控除の対象にしないこととする。 ※個人住民税についても同様。

    ▷私的年金等に関する公平な税制のあり方
    ・私的年金等について、以下の見直し等が行われた後も、現行の税制上の措置を 適用。
    – DC(企業型・個人型)等の加入可能要件の見直しと受給開始時期等の選択肢 の拡大
    – 中小企業向け制度(簡易型 DC・iDeCo プラス)の対象範囲の拡大
    – 企業型 DC 加入者の iDeCo 加入の要件緩和 – ポータビリティの改善 等

    ▷森林環境譲与税の見直し
    ・令和2年度から令和6年度までの森林環境譲与税について、地方公共団体金融 機構の公庫債権金利変動準備金を活用することとし、各年度の譲与額を見直す 等の措置を講ずる。

    資産課税

    ▷所有者不明土地等に係る固定資産税の課題への対応
    ・土地又は家屋の登記簿上の所有者が死亡し、相続登記がされるまでの間におい て、現に所有している者(相続人等)に対し、市町村の条例で定めるところによ り、氏名・住所等必要な事項を申告させることができることとする。
    ・調査を尽くしてもなお固定資産の所有者が一人も明らかとならない場合、事前 に使用者に対して通知した上で、使用者を所有者とみなして、固定資産課税台帳 に登録し、固定資産税を課すことができることとする。

    法人課税

    ▷オープンイノベーションに係る措置
    ・事業会社から一定のベンチャー企業に対する出資について、その 25%相当額の所得控除ができる措置を創設する。その際、一定期間(5年)内に、出資した株式を売却等した場合には、対応する部分の金額を益金に算入する仕組みとする。

    ▷投資や賃上げを促す措置
    ・収益が拡大しているにもかかわらず賃上げにも投資にも消極的な大企業に対す る研究開発税制などの租税特別措置の適用を停止する措置の設備投資要件につい て、国内設備投資額が当期の減価償却費総額の3割超(現行:1割超)とする。
    ・大企業に対する賃上げ及び投資の促進に係る税制の設備投資要件について、国内設備投資額が当期の減価償却費総額の 95%以上(現行:90%以上)とする。

    ▷5G 導入促進税制
    ・超高速・大容量通信を実現する全国5G 基地局の前倒し整備及びローカル5G の 整備に係る一定の投資について、税額控除(15%)又は特別償却(30%)ができる措置を創設する。

    ▷連結納税制度の見直し
    ・連結納税制度について、企業グループ全体を一つの納税単位とする現行制度に代えて、企業グループ内の各法人を納税単位とし、損益通算等の調整を行う仕組みとする。(グループ通算制度への移行)
    ・地方税においては、現行の基本的な枠組みを維持しつつ、国税の見直しに併せて所要の措置を講ずる。

    ▷地方拠点強化税制の見直し
    ・地方拠点強化税制における雇用促進に係る措置について、移転型事業の上乗せ措置における雇用者1人当たりの税額控除額を3年間で最大 120 万円(現行:90 万 円)に拡充する。

    ▷地方創生応援税制(企業版ふるさと納税)の見直し
    ・地方創生応援税制(企業版ふるさと納税)について、手続の抜本的な簡素化・迅速化を図るほか、税額控除割合を現行の3割から6割に引き上げる。

    ▷電気供給業に係る法人事業税の課税方式の見直し
    ・電気供給業のうち、発電事業及び小売電気事業に係る法人事業税について、資 本金1億円超の普通法人にあっては収入割額、付加価値割額及び資本割額の合算 額によって、資本金1億円以下の普通法人等にあっては収入割額及び所得割額の 合算額によって、それぞれ課することとし、標準税率等の見直しを行う。

    消費課税

    ▷たばこ税(国・地方)の見直し
    ・紙巻たばこに類似したリトルシガーのような軽量な葉巻たばこについて、紙巻 たばこと同等の税負担となるよう、最低税率を設定する。
    ・たばこ税率の引上げスケジュールにあわせて、一定の経過措置を講じ、最低税 率を2段階(令和2年 10 月・令和3年 10 月)で引き上げる。

    ▷消費税の申告期限の延長
    ・法人税の申告期限の延長の特例の適用を受ける法人について、消費税の申告期 限を1月延長する特例を創設する。

    ▷日本酒の輸出拡大に向けた取組み
    ・日本酒輸出用の製造免許(最低製造数量要件の適用除外)を新たに設ける。

    国際税制

    ▷国際的な租税回避・脱税への対応
    ・子会社配当の非課税措置と子会社株式の譲渡を組み合わせた税務上の譲渡損失 を創出する租税回避に対し、配当益金不算入制度の適用を受けて非課税とされ る金額を子会社株式の帳簿価額から引き下げる等の見直しを行う。

    納税環境整備

    ▷電子帳簿保存制度の見直し
    ・電子的に受け取った請求書等をデータのまま保存する場合の要件について、ユ ーザーが自由にデータを改変できないシステム等を利用している場合には、タ イムスタンプの付与を不要とするなど、選択肢を拡大する。

    ▷地方税共通納税システムの対象税目の拡大
    ・新たに個人住民税の利子割・配当割・株式等譲渡所得割を対象とし、金融機関 等の特別徴収義務者が電子で申告及び納入を行うことを可能とする。

    ▷国外財産調書制度等の見直し
    ・国外財産調書制度について、税務調査において納税者が必要な資料を提示・提 出しない場合は加算税を加重することとする。
    ・国外で行われた取引等について、納税者が必要な資料を提示・提出せず、税務 当局が外国税務当局に対して情報交換要請を行った場合、除斥期間にかかわらず、当該要請から3年間は更正・決定できることとする。

    ▷利子税・還付加算金等の割合の引下げ
    ・市中金利の実勢を踏まえ、利子税・還付加算金等の割合を引き下げる。(現行:貸出約定平均金利+1% → 見直し:貸出約定平均金利+0.5%)

    関税

    ▷暫定税率等の適用期限の延長等
    ・令和元年度末に適用期限の到来する暫定税率(416 品目)の適用期限を1年延 長する等の措置を講ずる。

    ▷国際コンテナ戦略港湾政策に係るとん税及び特別とん税の特例措置の創設
    ・欧州・北米航路に就航するコンテナ貨物定期船が国際戦略港湾に入港する際の とん税及び特別とん税の一時納付の税率について、当分の間、引き下げる。

    記事による意思決定は、様々な判断材料に基づいて行う必要があります。記事の内容を実行される場合には、専門科等に個別具体的にご相談の上、意思決定ください。本記事をそのまま実行されたことに伴い、直接・間接的な損害を蒙られたとしても、一切の責任は負いかねます。

  • 保護中: 不動産の相続対策 受益権複層型信託とは

    保護中: 不動産の相続対策 受益権複層型信託とは

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  • 旧:なぜ、LA不動産投資なのか?

    旧:なぜ、LA不動産投資なのか?

    この記事は令和二年度税制改正により内容を変更しています。

    新しい記事はこちら

    なぜ今、ロサンゼルス不動産投資なのか? ~安定収益+減価償却4年~

    理由1 上昇する家賃

    過去16年間で人口 約120%(米国西部)、過去16年間で家賃中央値 約187%(米国西部)
    ※2000年を100%とする。 出典:United States Census
    良好な賃貸マーケット事情により安定したインカムゲインと物件の売却時のキャピタルゲインが期待できる。

    理由2 低い空室率により安定した賃貸経営

    アパート空室率 約2.9%(比較:ロサンゼルス2.9%、ニューヨーク4.7%、ホノルル9.4%)
    ※出典:United States Census
    人口は増え続けていますが、アパートの供給数は比例していません。
    LAのような人気の高い住宅地では新たに開発できるまとまった土地が少なく、さらに用途制限が厳しく開発許可の取得が困難なため新規供給が少なく、賃貸アパートは常に高い稼働率状態となっています。

    理由3 古い建物でも高い需要

    LA都市部のアパートストックの約72%は築28年以上ですが、雨量が少なく湿気の低い気候から、木造住宅の耐久性は高く、建物の痛みも少ないため50年~100年使い続けられています。日本とは異なり建物の築年数には拠らず、むしろ古い建物ほど安定した稼働率をキープしています。
    築年数に拠らない高い資産価値・稼働率で不動産投資にはとても恵まれた環境

    理由4 節税効果 原価償却による節税メリット

    日本の法律では、建物の法定耐用年数は木造で22年、法定耐用年数を超える場合は、4年で償却することが決められています。

    ポイント1 米国と日本の不動産が異なる点は、建物部分の評価が高いという点。

    ポイント2 耐用年数を超えた木造アパートが対象

    木造建物が多いロサンゼルスでは1989年以前に竣工された建物が全体の75%を占めています。

    節税効果の一例<給与所得6000万円の場合>

    給与所得:6,000万円、物件価格:1億円(築22年以上木造アパート)建物割合:80%(建物価格8000万円)

    賃料収入:400万円/年、建物価格8000万円を4年で償却(年間2000万円を減価償却費として計上)

    【海外不動産投資をした場合の税金】

    ・収  支(▲1,600万円)→賃料収入(400万円)-原価償却費(2000万円)

    ・課税所得(4400万円)→給与所得(6000万円)-収支1600万円

    ・税  額(1940万円)→課税所得(4400万円)×55%(所得45%+住民税10%)-479.6万円(税控除額)

    【海外不動産投資がない場合の税金】

    ・税  額(2820万円)→給与所得(6000万円)×55%(所得税45%+住民税10%)-479.6万円(税控除額)

    ※上記内容は2018年1月1日に施行されている法令に基づき作成しております。税制等の変更により内容が変更となる場合があります。具体的な取引での税法上の取扱いについては、税理士等の専門家にご確認ください。

    記事による意思決定は、様々な判断材料に基づいて行う必要があります。記事の内容を実行される場合には、専門科等に個別具体的にご相談の上、意思決定ください。本記事をそのまま実行されたことに伴い、直接・間接的な損害を蒙られたとしても、一切の責任は負いかねます。

  • H25年~29年に約1億円以上(500㎡以上)の土地を相続された方へ

    H25年~29年に約1億円以上(500㎡以上)の土地を相続された方へ

    ひょっとすると、支払った相続税を取り戻せるかもしれません。

    その理由は、相続発生時に広大地評価を使用していたかどうかにあります。

    広大地評価を使用すると、500㎡以上の土地を相続した場合、最大65%の税効果が期待できるというものです。

    広大地とは、その名の通り広い土地のことを示しますが、広大地として認定される条件を満たしていなければ仮に500㎡以上の土地でも広大地にはなりません。

     広大地評価は2018年(平成29年)1月までに発生した相続に使用可能でしたが、使っていない、知らなかった被相続人が多数いると考えられます。

    もし、「申告した土地が広大地評価の適用ができる土地」だったにも関わらず通常の路線価で相続税を計算、申告していた場合、土地の評価を下げることができるかもしれません。

    記事による意思決定は、様々な判断材料に基づいて行う必要があります。記事の内容を実行される場合には、専門科等に個別具体的にご相談の上、意思決定ください。本記事をそのまま実行されたことに伴い、直接・間接的な損害を蒙られたとしても、一切の責任は負いかねます。

  • 会社に貸付しているオーナー必見!保険を使った相続対策!?

    会社に貸付しているオーナー必見!保険を使った相続対策!?

    会社に貸付しているオーナー必見!保険を使った相続対策!?

    会社の運転資金が乏しい、または法人と個人の資金区別を明確化しておらず、社長の個人資産を会社に貸し付けているといった話をよく聞きます。
    そういった貸付金は役員借入金としてB/Sの固定負債(1年以内に返済期限がない場合)に分類されます。

    個人資金の法人への貸し付けは注意が必要

    注意点1 社長の相続

    社長からみた貸付=債権
    会社からみた借入=債務
    社長の相続が発生した場合、相続人に対し、貸付金が相続評価額に組み込まれることになります。
    つまり、「貸付金」という実態のない財産を相続することになるわけです。
    貸付金の額によっては、高額な相続税が発生し、納税資金が不足してしまうケースも多いようです。

    注意点2 事業承継

    貸付金は可分債権(分割可能な債権)といわれ、遺言などにない場合、各相続人に分割されます。
    例えば、後継者の長男以外に、次男、三男がいた場合、貸付金が1億2000万円とすると、3人に4000万円ずつ分割されることになります。
    そのため、長男が後継者になると仮定した場合、長男以外の2人の兄弟にも4000万円×2人分の返還請求リスクを会社側は負うことになります。これは、法人の資金繰り悪化リスクになると考えられます。

    これらの問題を解決する選択肢の1つとして、事業保険(定期保険)の活用が挙げられます。

    保険商品例:定期保険(無解約返戻金)90歳満了(掛捨て・全額損金算入)※商品によって条件・名称は異なります。
    契約者:法人、被保険者:社長、受取人:法人

    こういった保険に加入することで、相続発生時に保険金が支払われ「役員借入金の返済」に充てることができます。

    解約返戻金はありませんが、保険料は安く、長期間の保障があるため、必要経費として考えるオーナーも多いようです。

    会社に貸付金のあるオーナーは、専門家に相談してみては如何でしょうか。

    記事による意思決定は、様々な判断材料に基づいて行う必要があります。記事の内容を実行される場合には、専門科等に個別具体的にご相談の上、意思決定ください。本記事をそのまま実行されたことに伴い、直接・間接的な損害を蒙られたとしても、一切の責任は負いかねます。

  • 出資持分あり医療法人の事業承継対策とは?

    出資持分あり医療法人の事業承継対策とは?

    平成19年4月1日に医療法(第5次医療法改正)が改正され、同年月日以降に新たに設立した医療法人は、出資持分をもたない医療法人となりました。つまり、平成19年3月31日までに設立している医療法人には、出資持分があることになります。

    出資持分とは、医療法人に出資した人が、その医療法人の資産に対し、出資額に応じて有する財産権をいいます。仮に、平成19年3月31日までに医療法人を設立した出資持分ありの医療法人が解散した場合、出資持分を持っている出資者に財産権が帰属しますが、一方で平成19年4月1日以降に医療法人を設立し、出資持分なしの医療法人が解散した場合は、財産権は戻らず、国のものとなります。

    認定医療法人制度は、持分ありから持分なしへ移行促進策

    認定医療法人制度は出資持分あり医療法人から、持分なし医療法人への移行促進策で、国は持分ありから持分なしへ移行を促進しています。しかし、医療法の改正から10年以上経った現在も「当分の間」持分ありのままでも良いとされており、自主的な判断で移行を検討できます。

    出資持分あり医療法人における事業承継対策

    出資持分あり医療法人における事業承継対策として一般的には下記の方法があります。

    暦年贈与

    毎年110万円までの出資持分贈与であれば非課税で後継者に移行可能です。一方で、毎年出資評価を行い超える場合は贈与税を納税する必要があります。

    相続時精算課税制度

    贈与者ごとに2500万円まで非課税(相続時に制度適用時の評価で課税)で出資持分贈与が可能です。一方で、2500万円を超過した金額については一律20パーセントの贈与税の課税や、相続時精算課税制度を1度選択した場合、暦年課税に戻すことが出来なくなります。

    通常の持分なし医療法人への移行

    出資者全員が出資金にかかる出資払戻及び残余財産分配にかかる請求権を放棄する方法です。法人の内部留保の状況によっては医療法人に贈与税が課されます。

    メリットとして、

    相続対策…出資金がなくなるため、相続財産の圧縮が可能となります。

    事業承継…後継者への出資金を伴う贈与税や譲渡税(所得税)が発生せず、同族経営を維持することが可能です。法人に内部留保を残すことで、後継者に負担なく財産を承継させることも可能です。

    法人地方税…均等割の負担が減少する可能性があります。

    出資者払戻請求リスク…出資者からの払戻請求ができなくなるため、医療法人のリスクを回避できます。

    納税資金…出資者や後継者などには課税されず、医療法人に対し課税されるため、個人の現預金の流出を防ぎます。

    デメリットとして、

    贈与税の負担…移行時に、医療法人に対し贈与税の負担(損金不算入)が生じます。

    残余財産…医療法人の解散時に、残余財産がある場合、国等へ帰属します。出資金がなくなるため、設立時に出資した金額が返還されません。(基金拠出型医療法人の場合は基金額を返還可能)

    交際費等の損金不算入…純資産の額が一定額以上となった場合、交際費が全額損金不算入となります。

    寄附金の損金不算入…所得金額×1.25/100が損金不算入限度額となります。

    特定医療法人・社会医療法人へ移行

    公益性の高い医療法人へ移行します。持分なし医療法人と比較して移行するためには多くの要件が必要となります。

    主な要件として、役員構成要件、診療報酬、特別利益の付与、差額ベッド、医療施設の規模、給与制限等があります。

    上記の出資持分なしのメリットに加えて、移行時、法人に贈与税が課税されない優遇があります。

    一方で上記の出資持分なしのデメリットに加えて、非同族経営となり、給与制限など設定されている要件が非常に厳しいことが挙げられます。

    認定医療法人制度を利用して持分なし医療法人へ移行

    平成29年10月1日から制度見直しとなり、法人の運営が適正であること等を要件として追加し、移行後6年間、当該要件を維持すれば、移行にかかる贈与税や相続税が猶予免除される制度となりました。

    この改正により、改正前に厳しいといわれていた「役員数:理事6人、監事2人以上」、「役員の親族要件として全体の3分の1以下であること」、「医療計画の記載等の要件」が緩和され、制度利用のハードルが下がったといえます。

    新たな認定医療法人制度の要件

    • 社員総会の決議がある。
    • 移行計画が有効で適正。
    • 移行計画期間が3年以内。
    • 法人関係者に特別の利益を供与していない。
    • 役員報酬について不当に高額にならないよう定めている。
    • 社会保険診療に係る収入等が全体の80%を超えている。
    • 株式会社等に対して特別の利益を与える行為を行わないこと。
    • 遊休財産額が事業費用の額を超えていない。
    • 法令に違反する事実、帳簿書類に仮装隠蔽がない。
    • 自費が社会保険診療報酬と同一の基準により計算されている。
    • 事業収益が事業費用の150%以内である。

    持分なし医療法人への移行は、相続税、贈与税に考慮した医療法人における事業承継対策として利用が可能です。

    移行後は法人がどれだけ利益を計上しても、出資金に係る相続税については悩む必要がなくなります。 医療法人の状況によって、方向性を定めていくことがポイントとなります。

    記事による意思決定は、様々な判断材料に基づいて行う必要があります。記事の内容を実行される場合には、専門科等に個別具体的にご相談の上、意思決定ください。本記事をそのまま実行されたことに伴い、直接・間接的な損害を蒙られたとしても、一切の責任は負いかねます。

  • 知っておくべき、エンジェル税制

    知っておくべき、エンジェル税制

    エンジェル税制とは、ベンチャー企業への投資を促進するためにベンチャー企業へ投資を行った個人投資家に対して税制上の優遇措置を行う制度です。 ベンチャー企業に対して、個人投資家が投資を行った場合、投資時点と、売却時点のいずれの時点でも税制上の優遇措置を受けることができます。

    ベンチャー企業へ投資した場合、その年に下記のAかBの優遇措置のいずれかを選択する事が可能です。

    また、未上場ベンチャー企業株式の売却した際に生じた損益を、その年の他の株式の譲渡損益と通算可能で、損失超過分については、3年間に渡り株式譲渡益と損益通算ができます。エンジェル税制における株式を取得する3つの方法(下記参照)

    出典 経済産業省

    エンジェル税制の優遇措置を受けるためには 優遇措置Aが対象となる場合は設立3年未満の中小企業事業者であることや、優遇措置Bが対象となる場合は設立10年未満の中小企業事業者であることなど、優遇措置A、Bによって対象が異なります。(下記表参照)

    上記図表に加えて、

    Ⅲ.外部(特定の株主グループ以外)からの投資を1/6以上取り入れている会社であること
    Ⅳ.大規模法人(資本金1億円超等)及び当該大規模法人と特殊な関係(子会社等)にある法人(以下「大規模法人グループ」という)の所有に属さないこと
    Ⅴ.未登録・未上場の株式会社で風俗営業等に該当する事業を行う会社でないこと

    などが要件となります。詳細は(経済産業省HP)をご参照下さい。 経済産業省HPにはエンジェル税制活用の具体的なケース(パンフレット)も掲載されています。

    以上のようにベンチャー企業への投資額とほぼ同額を基本的には総所得金額から控除するか、もしくは株式譲渡益からベンチャー企業への投資額全額を控除できるか、という二つの選択肢がエンジェル税制にはあります。

    事例をみると分かる通り、所得もしくは譲渡益の控除は実額にするとかなりの影響をもたらします。 エンジェル税制が強力なのはこの税務面でのメリットがあるためです。

    記事による意思決定は、様々な判断材料に基づいて行う必要があります。記事の内容を実行される場合には、専門科等に個別具体的にご相談の上、意思決定ください。本記事をそのまま実行されたことに伴い、直接・間接的な損害を蒙られたとしても、一切の責任は負いかねます。

  • 2019年度税制改正 住宅ローン控除の延長について

    2019年度税制改正 住宅ローン控除の延長について

    住宅ローン控除とは

    住宅ローンを利用して住宅を購入、新築、改築した人のための優遇制度です。

    改正前は、2021年12月31日までに居住を開始し、一定の条件を満たした時に、取得などにかかった住宅ローンの年末残高の合計額をもとに計算した金額(住宅ローン残高の1%)が10年間、所得税や住民税から控除されるというものでした。各年の控除限度額は40万円(認定長期優良住宅の場合は50万円)となっています。この所得税控除は2016年4月1日以降に住宅を取得した人に適用されます。

    消費増税を受け3年間の延長

    消費増税を受け、2019年10月以降に住宅を取得し、2019年10月1日~2020年12月31日の間に居住を開始する人については控除期間が3年間延長されることが決定しました。

    この改正で、住宅ローン延長後の11年目~13年目は、下記2つのうち少ない額が控除額となります。

    ・住宅ローンの年末残高(4,000万円が限度)×1%

    ・住宅取得額の2%

    控除期間延長の注意点

    控除期間延長の恩恵が受けられる対象者は居住の開始時期が限定されています。

    また、消費税10%で取得した住宅に限定されています。

    増税前に住宅を購入した人や、2019年10月以降に家を購入しても、入居時期が2021年以降になる人は対象外となります。

    また、住宅ローン控除される金額については、11年目以降も住宅ローンの年末残高×1%が控除される場合、年末の残高をもとに算出されます。つまり、11年目以降、ローン残高がそれほど残っていない場合は、この控除期間延長時期には控除金額も少なくなり、恩恵をそれほど感じられない可能性もあります。

    記事による意思決定は、様々な判断材料に基づいて行う必要があります。記事の内容を実行される場合には、専門科等に個別具体的にご相談の上、意思決定ください。本記事をそのまま実行されたことに伴い、直接・間接的な損害を蒙られたとしても、一切の責任は負いかねます。

  • 平成30年発表 追徴課税783億円!贈与の注意点

    平成30年発表 追徴課税783億円!贈与の注意点

    生前に自分の財産を整理して、相続人になる配偶者や子どもに贈与しようと考える方も多いでしょう。

    相続対策や生前贈与といい、贈与金額によっては、受取側が「贈与税」納めることになります。

    また、金銭のやりとりでも市場価格を下回った取引の場合に「みなし贈与」として贈与税がかかるケースもあり、注意が必要です。

    贈与は、あげる人(贈与者)が財産を渡したときではなく、もらう人(受贈者)が受け取る意思を示したときに成立します。(民法第549条:贈与は、当事者の一方が自己の財産を無償で相手方に与える意思を表示し、相手方が受諾をすることによって、その効力を生ずる。)

    1年間に110万円の基礎控除を設けて、それを超えなければ贈与税はかからないという仕組みになっています。

    生活費は贈与税の対象になりません。条件に当てはめれば110万円以上でも非課税になる特例などもあります。

    基礎控除額の110万円は、受贈者ひとりに対しての金額です。複数の人から贈与を受けた場合はその合計金額から110万円を超えた金額に贈与税がかかります。

    贈与税がかかる贈与を受けた場合、贈与を受けた翌年2月1日から3月15日までに贈与の申告をして贈与税を納める必要があります。

    例えば、父親から100万円、母親から100万円もらった場合、個々の贈与は110万円以下ですが、合計金額が200万円となるため、「200万円 – 110万円 = 90万円 × 税率」が納税額となります。

    贈与税の税率は、基礎控除額を引いた後の金額に応じて、下記表のようになります。

    出典:国税庁HP No.4408 贈与税の計算と税率(暦年課税)

    また、親などの直系尊属(両親や祖父母など)から贈与を受けるような場合は、下記表の特例税率が適用されます。※受贈者が未成年者(20歳未満)の場合は、一般税率を使用します。

    出典:国税庁HP No.4408 贈与税の計算と税率(暦年課税)

    「みなし贈与」とは?

    例えば、「贈与に税金がかかるのなら、売買契約として1,000万円の土地を100万円で売る」というような場合に「みなし贈与」として贈与税が課税される可能性が高くなります。

    みなし贈与とは、一般的な価格との差額分を贈与したとみなして税金かける制度です。上記の例でいえば、差額の900万円がみなし贈与の対象となり、税務調査がはいったときに追徴課税の対象となるかもしれません。

    追徴課税とは、本来の贈与税にプラスして、加算税や延滞税などのペナルティが課されることをいいます。

    生前贈与で注意すべき「みなし贈与」のケース

    みなし贈与は、意図的か故意かは問われません。気がつかないうちにしてしまっている行為も対象になる可能性があるため、注意が必要です。実際の判断は税務署が行います。

    • 不動産や土地の譲渡…土地などの不動産の売買において、「時価の80%未満」で取引している場合は、みなし贈与に該当すると判断されており、現在の実務の基準となっています。
    • 株式の譲渡…持っている株式を、自分以外の誰かに譲ることを、株式の譲渡といいます。株式の譲渡で、通常の株価に比べて著しく安く譲る行為は、みなし贈与に該当します。
    • 低額譲渡…美術品などの動産を安い金額で譲渡する場合も、みなし贈与に該当する可能性があります。
    • 預金の移動…子や配偶者に一時的に金銭を預けた、という場合も贈与と判断されてしまう可能性があります。預けたことがわかるような証明書や、貸借契約書、贈与契約書などを作成しておくとよいでしょう。
    • 生命保険の名義変更…契約者を配偶者や子に変更すると、みなし贈与に該当することがあります。
    • 債務免除…子どもに貸したお金を返すのを免除する行為も、みなし贈与に該当することがあります。
    • 離婚の財産分与…離婚の際の財産分与の割合があまりにも多額の場合は、みなし贈与に該当することがあります。本来は、財産分与で得た財産には税金がかかりませんが、贈与税などから逃れるために離婚の財産分与の制度を利用した、と判断されることがあるからです。
    • 納税義務の肩代わり…自分以外の納税義務を肩代わりすると、その金額分がみなし贈与に該当します。

    相続時精算課税制度とは?

    「相続時精算課税制度」とは、相続までに受けた贈与について2,500万円まで非課税になるという制度です。

    原則として60歳以上の父母または祖父母から、20歳以上の子または孫に対し、財産を贈与した場合が対象となります。例えば、子どもが親から不動産を生前贈与された場合、この制度で贈与税を節税することが可能です。

    制度を利用するには、確定申告(贈与税申告)が必要になりますが、ある程度まとまった金額の贈与になる場合は、この制度が利用できます。

    ただし、相続の時に相続時精算課税制度で贈与された分も一緒に相続税として課税されることになるため、税金の納税義務がなくなるわけではありません。この制度は、「税金の後払い」と考えるとよいでしょう。 また、相続時精算課税制度を活用した場合、実行者からの110万円まで非課税枠の暦年贈与などは使えなくなるため注意が必要です。

    記事による意思決定は、様々な判断材料に基づいて行う必要があります。記事の内容を実行される場合には、専門科等に個別具体的にご相談の上、意思決定ください。本記事をそのまま実行されたことに伴い、直接・間接的な損害を蒙られたとしても、一切の責任は負いかねます。